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好きなもののことだけを好きなだけ語りたい。その一心です。

「嘘喰い」2巻

 

嘘喰い 2 (ヤングジャンプコミックス)

嘘喰い 2 (ヤングジャンプコミックス)

 

 あんた、嘘つきだねっ!のポーズでしょうか。

 

2巻では、2人組みのハンターをハメて、武力を手にし、Q太郎がロデムをついに投入するところ。

2人のハンターをハメる仕掛けは、一読しただけじゃわかりませんでした。。そこでああこの漫画はさらっと読みじゃダメなんだ!理解しないと意味が無い!と悟り、じっくり読み込むようになりました。

だけどこの漫画、伏線になるものが多いので初見では意味がわからないことも結構あり、戻って確認したり言葉の意味を咀嚼したり位置関係を頭の中で組み立てて考えたりと頭がフル回転。

アクション系の漫画もふだん読むことが無いので、初めはよくわかりませんでした。だんだん巻を追う毎、アクションシーンがカッコイイということに気づき、どういう動きを描いているのかが理解できるようになっていきました…。教育されている気分です。

 

貘さんつまり「嘘喰い」の過去が明らかに。
若干15歳にして賭郎メンバーを瞬く間に蹂躙!
神の頭脳と悪魔の冷酷さを有し 賭郎史上最強のギャンブラーと呼ばれた男
というキャッチ。15歳ですよ、15歳!
確かに当時の描写では幼さが残ります。オールバックでキメているけど。
神の頭脳はすごくわかるけど、悪魔の冷酷さ、は現在の貘さんにはあまり見えてこないな…。確かに目的の為に冷徹になれるけれど、昔ほどじゃないって気がしています。
で、現在に至るのは何故かといえば、"屋形越え"によって全てを失ったから。
賭郎の頂点であるお屋形様(ここでは超ミステリアス!!こどもっぽい喋り方が大好きです)に賭けを挑むのが屋形越え。お屋形様は「賭郎そのもの」を。挑戦者は「自分の全て(命含む)」を賭けるのです。その勝負に嘘喰いは負け、命だけは「気が向いたら取り立てるよ…でも忘れるかも…そんなつまらない命…」というお屋形様の気まぐれで保留処分になっている身。

 

ロデムは「廃ビルの悪魔」と呼ばれる圧倒的な暴力。

貘さんはかつての"屋形越え"で、それまで賭郎会員を蹂躙して財とともに得た兵を使い手配して「絶対負けることがない」筈の『30分以内にビルの上空を横切る飛行物が来るか来ないか』という賭けに負けています。(貘さんのものであったはずの兵は賭郎が派遣したものだった)

再びの屋形越えを狙う貘さんは、この圧倒的かつ賭郎の息のかかっていない暴力:ロデムを手に入れるために、この廃ビルの勝負を挑まれるように仕組んでいたと。

さらにはかつての屋形超えで負けたのは「自分の兵はお屋形様のもの」だということがわかっていたから、それを一旦リセットする為にわざと負けたのでは。と推理する夜行立会人。

全てを賭けて負けたのではなく、屋形越えに敗れた後に自分の命を奪われるか奪われないかを賭けて(そしていわば勝って)いた…?と。

 

マルコの今の話し方…やっぱりQ太郎の話し方が移ってるんだ〜。って、改めて読み返すと思います。「これでおしまいよ」みたいなやつとか。

マルコは「ぼくは・・・誰なの・・・?」が切ない。Q太郎のこと、お父さんだと思っていたのに実際は人体実験の成功モデルとして連れてこられ戦わせられているだけ。本当は嫌なのに、殺人なんて。貘さんに「自分が誰なのかは、自分で確かめるんだな」と言われ、何を思うのか。

 

そして梶くんの『キモ冴え』が初登場。貘さん曰く

「梶ちゃんってキモくてダサイけど

 冴えてんねー キモサエてるよー」とのこと。

その後の梶くん、冴えてる…?ってちょっとカッコイイ顔になってるのが笑える。キモイの部分無視かよ。 

 

ロデムが来る!って言う時、梶くんに大丈夫なんすか!って言われた時の貘さんのセリフ

大丈夫も何もこれはギャンブルだろ!

100%勝つ勝負なんてギャンブルじゃねえ!

やれる事はやった… あとは…運次第さ

がカッコイイ。今までも、これからも、命を賭けてるんだこの人は、と思わされる。どんだけ強心臓なんだ!

 

俺の勝ちは ほぼ決まりだ!

の貘さんも非常にカッコイイです。

血塗れの髪の毛をオールバックにする仕草がリアルな描写だなーと感心しましたし、Q太郎の部屋に帽子をかぶってやってくる貘さんもまたカッコイイ。最初はチンピラだった貘さんが、だんだんカッコイイ人になってきました。